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semスキン用のアイコン01 旋盤とジョイントキャップ semスキン用のアイコン02

  

2012年 03月 23日

ジョイントに、パイロテッドと呼ばれるものがあります
パイロテッドの対義語はフラットです
パイロテッド式のジョイントは、ネジの外側の部分にホゾがあります
例えば5/16インチ18山のパイロテッドシャフトは、直径φ12.2、高さ3程度のホゾが出ています
バット側はホゾ穴加工されています

余りお勧めは出来ませんが、パイロテッド式のバットにフラット式のシャフトを付けることができます
逆の組み合わせだと外径部が浮いてしまうので、全く実用的でありません

枕が長くなりました
フラット式のジョイントキャップをパイロテッド式に改造したいという話がありました
「駄目元」でよいからと気安く引き受けましたが、旋盤を前にしてハタと悩んでしまいます
いったいどの刃物なら加工できるのか、と

横幅2000程もある旋盤に付属する刃物は、どれもごついものばかりです
ホゾ穴を加工できるような小さい刃物はありません
ということで刃物作りから始めました

φ6のSUS304丸棒とおぼしき物が転がっていたので、これを材料にしました
いわゆる18-8ステンレスです
何故かところどころ錆びています
真鍮が悪さをしたのでしょうか、それとも錆びない魔法の炭素鋼なのでしょうか
さておき、グラインダで刃物を作っていきます
線香花火のような火花が出れば炭素鋼ですが、至ってシンプルな火花です
やはりSUSのセンターレスのようです

預かったジョイントキャップは3/8インチ用なのでネジ部がφ9.5程度あります
パイロテッド部を余裕でかわすにはφ16程必要のようです
(16-9.5)/2=3
刃物の幅を3以下に作ります
高さが小さいと強度や剛性が落ちるので、φ6を一杯に使っていきます
深さは6.5くらいなので刃の長さもそれにあわせて削ります
ジョイントネジを逃げるのが面倒なので丸棒に対して刃は斜めに造作しました

木材用の刃ですので、軽くスクイを付けて完成です
SUS304ですから焼入れ等はありません

銘木で作られたジョイントキャップの養生とチャックへの固定が1割、
刃物作りが6割、
刃物の芯高さ合わせ等の取り付けが2割、
切削作業は最後の1割です
実にあっけなく削り終わりました

あ、忘れていました
掃除は「切り子が出てこなくなるまで」です
これにかかる時間が一番長いかも知れません

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by m_0k1 | 2012-03-23 23:21 | 工作